約 1,060,667 件
https://w.atwiki.jp/wrtb/pages/5553.html
プラネットZ 名前:Planet Z ロケーション:『スペース・レンジャー バズ・ライトイヤー 帝王ザーグを倒せ!』(2000年) 概要 ザーグの支配している惑星。ゼータ・クアドラントに位置している。キャピタル・プラネットと対になる存在。作品によってはXrghthungと表記される。 ザーグやグラブ、ブレイン・ポッド、ホーネッツなどが暮らしている。 惑星にはザーグ・タワーという建物が建っており、字幕によるととっても邪悪な場所だという。 登場作品 エピソード トイ・ストーリー2 スペース・レンジャー バズ・ライトイヤー 帝王ザーグを倒せ! スペース・レンジャー バズ・ライトイヤー* ゲーム ★Disney s Extreme Skate Adventure* トイ・ストーリー3 (ゲーム)* Kinect ディズニーランド・アドベンチャーズ
https://w.atwiki.jp/renst/pages/913.html
Zブリンガー 種類:Sビークル カテゴリ:アーステクノロジー 必要パワー:3 追加条件:なし 特徴:メカ/車両 テキスト: 【Zブリンガーアタック】これにライドしているユニットがアタックするとき、敵軍ユニットのBPをカードに表記された本来の値としてバトルする。 フレーバーテキスト 乗り手と共に姿を変えると、驚異的なスピードで荒野を切り裂き疾走した。 イラストレーター:ケン・ナガサキ レアリティ:ノーマル 作品:仮面ライダーZO 収録:ザ・マスクドライダーEXP vol.3 自販:パック カード評価 現環境でも暴れている仮面ライダーカリスへの対抗手段の一つ。カブト系の各種MFや気力やマシントルネイダーを併用したドーピングユニットを撃破するのに役立つ。 関連カード 特徴「メカ」関連 特徴「車両」関連 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/chinihi/pages/69.html
スーツ質屋 スーツリフレッシュが可能 (ポイント&銀貨20枚使用) ※ただし、傷・カスタマイズ・追加スーツスキルは全てなくなる。 追加スーツスキルのリセットが可能。 (金貨20枚使用) ※追加スーツスキルは全てなくなる。 スーツの売却してポイントに変換可能。
https://w.atwiki.jp/j-baka/pages/17.html
B.A.K.Aブログ #weblog
https://w.atwiki.jp/mousouyomi/pages/1621.html
【長所】200海里 【妄想属性】電波 【理論】ガロア理論 【大きさ】24m 【α】思うに希望とは、もともとあるものとも言えぬし、ないものとも言えない。 【β】それは地上の道のようなものである。もともと地上には道はない。 【γ】歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。 【属性】特殊相対性定理 【アウトロー指数】777 【孫悟空】界王拳20倍 【ニフラム】インド洋 【銀河】アンドロメダ 【素早さ】秒速200mで移動可能。5mの距離から放たれた90m/sのビームを余裕で回避できる。 【9回裏】2アウト満塁 【防御力】自分のレーザーの直撃に耐えられる。 【こくご】1 【さんすう】5 【たいいく】3 【特記事項】全日本中学生剣道大会優勝(内甲点+4) 【γ】ミサイル:着弾すると100mの爆発を起こす射程1光年で太さ1mのレーザーを撃てる。 【こち亀】嘘を嘘と見抜ける人でないと難しい 【ひろゆき】パンおいしいねん! 【作品名】電波塔 【Ω】PKスターストームΩ 【東大代ゼミ京大代ゼミ】早稲田!慶応!上智!代ゼミ! 【短所】何これ 【名前】Z80 410 名前:格無しさん 投稿日:2006/11/19(日) 12 49 16 Z80を速攻で簡易テンプレにしてみた 【作品名】電波塔 【妄想属性】電波 【名前】Z80 【大きさ】24m 【属性】特殊相対性定理 【γ】ミサイル:着弾すると100mの爆発を起こす射程1光年で太さ1mのレーザーを撃てる。 【防御力】自分のレーザーの直撃に耐えられる。 【素早さ】秒速200mで移動可能。5mの距離から放たれた90m/sのビームを余裕で回避できる。 【特記事項】全日本中学生剣道大会優勝(内甲点+4) 【長所】200海里 【短所】何これ その他意味不明多数 792 名前:格無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 23 19 11 Z80考察 即時発動能力の壁付近を見る。 ○琴平亜依子 レーザーで勝ち。 ×矢追愛 不可視なので負け。 ○田中(ロボゲー板からきました) レーザーで勝ち。 ○速水ありす 対戦車ライフルどころではない。 ×自民党総裁選での安部氏当選発表 無理だろう。 ○紫音(仮名) レーザーで勝ち。 ×*3フリーカムイ~最強の怪獣 無理。 ×キンメダイ 戦闘不能負け。 ×レイナ・ムーンリーフ 堅すぎる。 ○フランツ・カフカ レーザーで勝ち。 ×Mr.ハイテンション 堅すぎる。 ○にゃんこ戦車 30分耐えて勝ち。 ×お父さん でかすぎる。 ×○○の人×○○人 堅すぎる。 ○茜(仮名) レーザーで勝ち。 ○リュウシャンロウ 速くはないので連発してればいずれいけると思われる。 ×ルール変更の壁 速すぎる。 ×富士山 倒すのは難しいだろう。 ○いくち 100mなので連発すればいけると思われる。 ○*3みちゅるん~蒼(仮名) レーザーで勝ち。 ○マナ 人ではない。 ○栗須命 言い終わるよりレーザーの方が速い。 ○神宮寺詩苑 レーザーで勝ち。 ×ケイコ 堅すぎる。 ×寿限無 任意全能負け。 △j 移動は遅いので負けはない。 ×*3天のゼオライマー~ソフィア 攻防が高く移動も速いので負け。 ○*4RX70式重箱~子船『ブラックホール』/ボールペン レーザーで勝ち。 ○505 反応はこちらの方が上だろう。レーザーで勝ち。 終・ゲッターライガー以下はほとんど余裕。上を見る。 ○*12管理人◆.WLV5u.ANQ~超能力者A レーザーで勝ち。 △湊川恭一郎 引き分け。 ○田中(ファッキンジャップの田中君) レーザーで勝ち。 △アイスソード 互いに決め手なし。 ○*4死刑執行人~うんこマン レーザーで勝ち。 ×*3フランクリン・デラノ・ルーズベルト~おやっさん 堅すぎる。 ○*8ふたば管理人~地獄の裁判所の裁判長 レーザーで勝ち。 以降は速すぎ堅すぎで無理。 ミサイルハニワ>Z80>超能力者A
https://w.atwiki.jp/moiki/pages/180.html
意味 川本の事。 元々は「川本うざい」や「川本乙」を意味していた。 由来 05年に実況板であまりにも川本ネタが多く、段々と省略されていって最終的に川本(Kawamoto)の頭文字kを書き込む事だけが川本ネタへの反応になった。 川本ネタに対しては「kkkkkkkkkkkkkkkkkkkkk」と書き込むのが最近のお約束となっている。 -
https://w.atwiki.jp/mmmtarcade/pages/64.html
基本スペック 駆動方式:FR/ミッション:6速 初期馬力:(純正=336/ニスモ=355)ps/カーナンバー:3696 全長:4,250mm/全幅:1,845mm/全高:1,315mm/最高速度:352km/h弱 プレイカテゴリー 称号 ST無敗 【首都高無敗】 ワンメイクバトル 【Z34キング】 エンジン形式バトル 【V6選手権】 期間限定TA•1 【伝説のZ】 期間限定TA•2 【俺のZ】 仕様別 5DX Z34 NISMO 解説 マキシ3DX稼働当初には車種選択項目には登場してはおらず、当時はZシリーズから排出された廃車カードをバンナムに送り、Z34のデザイン・データが入ったカード(先行ゲットキャンペーン)が開催され、初期状態から使用する形であった。 (初期カラーは予め決められた物が入っているためカラー選択は不可) キャンペーン終了後には2009.3.24のタイムリリースを持って通常解禁される。 スタートはやや遅いが、4速以降の加速は鋭く伸びる最高速マシン。 それゆえに直線でのブーストの伸びも良好。 全幅が広めであり、無謀なすり抜けは回避したほうが賢明だが、 Zの例にもれず素直なハンドリングとFD3Sと同等の車体のコンパクトさにより、最高速マシンのエース的存在でありながらコーナリング勝負もできるという見事なマシン。 先代にあたるZ33よりも直進安定性は劣るが、全体的な基本性能はZ34が勝る。 対接触能力も良好で、乱入対戦でも活躍できる。 選択可能カラー ブレードシルバー ブリリアントホワイトパール プレミアムアルティメイトイエロー プレミアムルマンブルー バイブラントレッド ダイヤモンドブラック 更新回数及び追加カラー 1 ブルー 21 グレーメタリック 2 ダークオレンジ 22 パールホワイト 3 マルーン 23 ペールイエロー 4 フロッググリーン 24 ライトブルー2 5 パープルメタリック 25 レッド 6 オレンジ 26 ブラック 7 ダークブルーメタリック 27 シルバー2 8 ペールピンク 28 ピンク2 9 ペールブルー2メタリック 29 ダークオレンジ2メタリック 10 ガンメタル 30 ペールグリーン2メタリック 11 ピンクメタリック 31 イエローメタリック 12 ライトパープル 32 オレンジイエローメタリック 13 ライトイエローメタリック 33 ブルーメタリック 14 ブロンズメタリック 34 ダークパープル2メタリック 15 グリーン3メタリック 35 グリーン 16 パープルブルー 36 ダークピンクメタリック 17 ベージュメタリク 37 ワインレッドメタリック 18 ブルーメタリックク 38 スカイブルー 19 パープルシルバー 39 ダークブルー2 20 ライトブラウンメタリック 40 ライムグリーンメタリック エアロセット A:全体的な雰囲気はS30を思わせる。 ヘッドライトにカーボン素材のカバーが装着され、。フロントはR35に見えなくもない。 B:スーパーGTのレースマシン風のエアロ。下回りがカーボン製のエアロパーツで固められる。 JZA80のエアロBと同様に、ド派手な大型GTウイング・リアディフューザーが特段に目を惹きつける。 Z34のエアロの中でもずば抜けてカッコいいエアロである。 なお、2009/04/28に公開された3DXの未来研通信 第20回 「うれしいこだわり?」の巻で、このエアロについて特別な言及がある。 C:DURAFLEXやタモンデザインを思わせるような造形の開口部が広がったエアロ。 全体的に角張っている。 D::フロントはZ33のニスモ風エアロ(湾岸に出てるニスモエアロとは違う) BやCとは対照的に全体的に丸い仕上がり。マフラーが少し小さくなる。 E:ingsとnismoを足して2で割った仕上がり。エアロBのストリート版と言っても良いエアロ。 F:フロントはSTILLENに、サイド、リア、ウィングがチームアミューズのエアロに似ている。 G:ゼルパフォーマンスとJUNを足して2で割ったような仕上がり。マフラーが4本出しになり、マフラーの間にディフューザーが装着される。 H: 6RRまで ワイドボディのイベールデザインのような仕上がり。 だが全幅に変化は無く、下回りのボリュームも少なく開口部が多いので違和感がある。 I: J: K: ボンネット A:中央部に排気ダクトが設けられており、フロントウィンドウまで伸びる。 カーボンボンネット(ダクト付)1 B:中央部分が強制的にFRPの下地のような色になる。 この部分が隠れてしまう一部のステッカーは表示されるオブジェクトの位置が変わる C:側面に深めの排熱ダクトが設けられる。 カマロ(SS RS)のダクトCにやや似ている。 D: カーボンボンネット(ダクト付)2 カーボンボンネット(ダクト付)3 車種専用ウィング A:巨大なブーメラン型のウィング。 3人称視点で後ろから見ると帽子をかぶっているように見えたりダックテールのような感じ。 B:エアロEの純正ウィングをハイマウントにしたようなもの。 C:巨大なダッグテール型。ボディカラーより濃いカーボン材を使用。 エアロミラー ガナドール・スーパーミラータイプのエアロミラー。 カーボントランク ワークスステッカー 恒例のnismoステッカーではなく、ルーフ後方部に小さい物と両サイドに大きく斜めに「FAIRLADY Z」のロゴが付く。 マツダスピードステッカーと同様、ボディカラーによっては文字の色が反転する。 ワークスステッカーの反転模様は、 :ブレードシルバー→ホワイト :ホワイトパール→ブラック :イエローソリッド→ブラック :プレミアムブルー→ホワイト :バイブラントレッド→ホワイト :ダイヤモンドブラック→ホワイト :ブルー→ブラック :ダーク・オレンジ→ホワイト :マルーン→ホワイト :フロッグ・グリーン→ホワイト :パープル・メタリック→ホワイト :オレンジ→ホワイト :ダークブルー・メタリック→ホワイト :ペールピンク→ブラック :ペールブルー・メタリック→ブラック :ガンメタル→ホワイト :ピンク・メタリック→ホワイト 雑記 ミッション切り替え音:ブローオフ 例「シャーン」 本車はフェアレディZとしては通算6代目のモデルである。先代であるZ33型からはエンジンの排気量を200cc増加し、ホイールベースを100mm短縮した。 また、排気量が3.7Lとなったため、日本国外においては「370Z」として販売されている。 Z34のエンジンは、マキシにも収録されてるCKV36型スカイラインクーペと共通のV6 3.7L VQ37VHR型エンジンが搭載されている。 トランスミッションはマニュアルモード付き7速ATと6速MTが組み合わせられる。 6速MTについてはZ33型と共通の愛知機械工業製FS6R31型トランスミッションを採用したが、フリクションの低減および軽量化が施されており、 MTとしては世界初となるシンクロレブコントロールが採用された。 また、7速ATはジヤトコ製のJR710E/JR711E型で、インフィニティブランドで販売されるFX50に次いで2番目の採用であり、 日産ブランド車、あるいは日本投入車としては最初の7速AT車となった。 マキシに収録されてるのは6速MTである。 プラットフォームは、Eプラットフォームの中でも、特にCKV36型スカイラインクーペのものが基本的なベースとなっている。 しかし、スカイラインクーペと共有しているのは前後サイドメンバーやダッシュロアなどのみで、ほとんどが専用に設計されており、 ホイールベースが短縮されたために、ボディ後半部分は完全に新設計となった。
https://w.atwiki.jp/yo980/pages/57.html
176 名前: 幼女100000000円(税) 投稿日: 2008/02/07(木) 22 56 19.11 ID LD//mQAO 運命、というものがある。 ものごとのなりゆきや人の身の上を支配し、人の意志で変えることも予測することもできない力。それが運命だ。 ……まあそんな有るか無いか判らないものは、気にしたって仕様がないのだが。 「おおおおお!! 当たり当たり、大当たりぃ! 特賞が遂に出たあーっ!」 「……へ?」 カランカラン、とけたたましく鐘をかき鳴らしながら、赤はっぴの男は何やらとても嬉しそうに叫んだ。どうやら目の前の回転箱から転げ出た金色の球が原因らしいのだが、あまりの急展開に頭が付いて行けていなかった。 「おめでとうございます! 特賞の超高級幼女引換え券です、どうぞ!」 「は、はあ……」 満面の笑みを携えた赤はっぴが差し出した封筒を受け取る。よく見ると、赤はっぴには木下商店と刺繍が施してあった。 辺りには拍手と、感嘆と、羨望が満ちていた。なんだか気恥ずかしくて、足早にその場を立ち去る。人込みを抜け出すときに、何度か頭を叩かれた。 そう。これは福引きだ。たまたま通りすがった商店街で、さらに都合良く財布に一枚だけ福引き券があったりしたもんだから、参加してみたのだが……。 まさか。 まさか、特賞を当てるとは。 それも今話題のペット、幼女の引換え券を。それに聞いた。確かに聞いたぞ、超高級、とあの赤はっぴは言っていた。ピンからキリまである幼女の中、超高級と言ったら相当お高いことが想像できるわけで、同じ超でも超貧乏な俺が手の届くものではない。 「よし、なんかツイてる俺」 顔がニヤける。手に持つ封筒には、引換え券在中、の文字。横には、店のものらしい住所と電話番号が書かれていた。 さすがは高級なだけあって、他の幼女とは扱いが違うのだろうか。高鳴る胸を抑え、示された店へと向かった。 179 名前: 幼女100000000円(税) 投稿日: 2008/02/07(木) 23 00 37.44 ID LD//mQAO 「……ペットショップVIP、か。やたらとでかいな」 異様な存在感に気圧されながらも、店内へ。 「う、これは」 見渡す限りの幼女、幼女、幼女。……他の動物はいないのか。 「いらっしゃいませ」 しばらくぼーっとしていると、客の来店に気付いたのか店員らしき男性が営業スマイルと一緒にやって来た。少し茶色がかった前髪の奥に見える顔は、客観的に見て水準以上だった。要するにイケメンだ。 「何かお探しですか?」 イケメンがそう尋ねると、店内のようすが変わった気がした。気のせいだろう。 「あ、ああ……ちょっと、幼女を」 瞬間、爆発した。幼女たちが。 「わたちを買ってくだちゃい!」 「いいえ、あたしのほうがいいわよっ!」 「わ、わたしを……」 「私はすごいテクニックよ? お兄さん」 「ボクを買ってーっ」 もちろん、爆発というのは比喩だ。正しくは『爆発したように一斉に騒ぎ出した』になる。 「な、なっ……」 一瞬のうちにバーゲンセール会場と化したペットショップに順応できず、ただ狼狽した。幼女がこんなにパワフルだとは……。 「はいはいはい! 君達静かに! うるさい子は買って貰えないよー」 と、手を叩きながらイケメンが言った。すると、どうしたことだろう、爆発は嘘のように収まった。 「すいません、お客様が来るといつもこうなんですよ」 ニコッと営業スマイル。こいつは女を泣かせるタイプだ。間違いない。 「それでお客様、どんな幼女をお探しですか? ツンデレにヤンデレ、いろんなのがいますが」 「あ、実はさっき福引きでこちらの引換え券を当てまして。えっと……これです」 「! ……なるほど、話は聞いています、どうぞこちらへ」 男に促されるまま、奥の部屋へと付いていった。 180 名前: 幼女100000000円(税) 投稿日: 2008/02/07(木) 23 02 00.98 ID LD//mQAO そこは、別世界だった。 トンネルを抜けるとそこは雪国でした、とはまた違う。 例えるなら、大衆食堂のトイレに行ったらそこが一流ホテルの一室のように広くキレイで、挙句に便器が純金で出来ていたような。そんな違和。 ペットショップの一室であるはずのそこには、何故か広大な絨毯床が広がっており、天井には存在自体が眩しいシャンデリアがいくつも備えられていた。 「ようこそ、VIPルームへ。ここに来たのはあなたが初めてです」 男が言った。柔らかな笑みを浮かべて。 「す、すごいところですね。まるで……」 まるで、中世ヨーロッパが好みそうな、お城めいた造り。 「驚いたでしょう? 無理もありません。――こんな部屋はペットショップには不釣り合いに過ぎます。でも仕方無いんですよ? 最近ここに運ばれてきた商品のために、この部屋は造られたんですから」 きらきらと宝石が四方八方から輝きを撒き散らす中、部屋の中央、一際飛び抜けた存在感を放っているベッドを見る。それは大人が三人は余裕で寝れるぐらいの大きさで、天蓋付きの、いわゆるお嬢様ベッドだった。その光景だけで、どこかしらの貴族の寝室にお邪魔している気分になる。 「まさか、あの中に……?」 「ええ。既に引換え券は回収致しました。どうぞ、超高級幼女をお持ち帰り下さい」 すっ、とベッドに向けて手を差し延べるイケメン。行け、という意味だろう。 「……」 ベッドに歩み寄る。近付くにつれて、内部からすぅすぅと気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた。 胸が落ち着かない。何しろ幼女を飼うのは初めてだ。しかも、超高級というのだからさらに緊張する。 「ん、これは」 値札だった。ベッドにぶら下がっている。商品名、幼女Z。――見ないほうが、良かったのかもしれない。 185 名前: 幼女100000000円(税) 投稿日: 2008/02/07(木) 23 06 02.39 ID LD//mQAO 「……!?」 ゼロが、ひとつふたつ、みっつ。さらによっついつつ、むっつななつやっつ……。 「いっ!」 思わず叫んだ。叫ぶほかにない。 「一億だとおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!?!?!?」 「うるさいっ!」 甲高い声と同時に唐突にベッド内部から飛んできた枕が顔面に直撃。絶叫を消し去り絨毯へ落ちる。この間、一,三秒。 「な、なんだ?」 鼻をさすりながら枕の発射地点を見る。 そこに居たのは、透き通るような青い目をした、金髪の幼女だった。 「わらわが眠っている横で吠えておったのは貴様か、愚民」 幼女は眠そうな目をこしこしと擦りながら、それでも気品溢れる動作で立ち、こちらを見据えた。それは上流階級のソレであり、金の髪に白いキャミソールがよく似合っていた。 「え……え?」 全く予想外の事態に頭がメダパニ。さっき見た幼女たちの反応とはどう見ても違う。まるで、立場が逆転しているような錯覚さえ覚える。 「だ、大丈夫ですかお客様? すいません、この幼女は……他とは少し勝手が違いまして」 イケメンが苦笑いを浮かべながら説明を始めた。 190 名前: 幼女100000000円(税) 投稿日: 2008/02/07(木) 23 11 41.64 ID LD//mQAO いろいろなことを知った。 イギリス生まれの血統書付きの幼女であること。身の回りを高価な物で埋めなければ機嫌が悪いこと。……元は皇室で飼われるはずが、幼女数の飽和から日本に売られたこと。 だからこんなデタラメな値が付いてるのか、と納得する。それにしても、こんなものを福引きの景品になんか出してあの商店街は大丈夫なんだろうか。 「なるほど……とりあえず、こいつの態度のでかさの理由は判った」 何しろ皇室だ。カルチャーの違い、というのもあるだろう。 「はい……慣れるまでは大変かと思いますが、きっと満足なさいますよ」 どのくらい大変なのかは知らないが、といった台詞を付け足してやりたかった。とにもかくにも、未だにお嬢様ベッドに籠城している幼女Zを出さないことには―― 「わらわは嫌じゃぞ! 誰がそんな貧乏くさい男に貰われるものか」 ――どうにもならん。とりあえず今のは聞き捨てならん。 「だーれーが、貧乏くさいだって?」 「ひゃっ!? は、離せ無礼者! 本当のことじゃろうが!」 『高い高い』の姿勢で暴れる幼女Z。だが無駄だ。振りほどくには、体重が圧倒的に不足している。 「ほれほれ」 「あうぅ!? め、目が回る!?」 何をしているかはご想像にお任せ願いたい。……しかし、こうじっくり見るとやっぱり、綺麗だ。光を吸って白く輝く肌は眩しくて、手にかかる金糸の髪がくすぐったい。……さすが一億。 「やめんか、あほ愚民!」 めり。 これは幼女Zの足の裏が顔面にめり込んだ音だ。 「いでっ!」 思わず手を離すと、幼女Zはベッドに着地、そのまま布団を被ってしまった。 「くっ……お前なあ」 鼻をさすりながら(本日二回目だ)幼女Zを睨む。 「……どうせ」 何か、呟いた。 「え……?」 「どうせ、そなたもわらわを売るのじゃろう? ……あの皇室の奴等のように木下商店の店長のように、用無しになったら売るのじゃろう」 その幼女の目は他と違う。全てを諦めたような目で、全てを否定している。 「貴様のような貧乏人には、わらわの痛みなど判らぬじゃろう。帰るがよい。もうわらわは……人間など信じない」 194 名前: 幼女100000000円(税) 投稿日: 2008/02/07(木) 23 13 48.95 ID LD//mQAO それが、最後だった。もう幼女Zは、こちらに顔を向けることもしない。店員はやれやれといった表情で、携帯電話を開いていた。 それが、その雰囲気が、可笑しかった。 そっとベッドに潜り込む。まだ何も、始まっていない。 「……ん!?」 「こちょこちょ」 脇腹を捉えた。もう止めることは叶わない。 「えっ、ちょっ、貴様なにを! やめっ、あっ」 「こちょこちょ」 「~~~~~~~~ッッッッッ!!!!」 声にならない声を上げて、幼女Zは悶えまくっている。 「貧乏人は禁句だ」 「はわっ、っ~~~~ま、待て、やめ、ろ」 「こちょこちょ」 「ふわあぁぁああ!?!? ふぁっ、あぅう!?」 そろそろ死にそうなので止めておく。くすぐり地獄はある意味核以上に恐ろしいな……。 「目、覚めたかナマイキ幼女」 「はぁ、はぁ、はぁ、ふぇ……?」 何のつもりだ、と幼女Zはトロンとした目で問いかけてくる。顔は紅潮し、息は荒い。 「俺は、売らない」 「な、に……?」 ポン、と頭に手を乗せる。 「俺は、絶対にお前を売らないよ。それなら、貰われてくれるだろう?」 言ってやった。言いたいことを言ってやった。……ここで俺が帰ってしまったら、このお姫様幼女の勘違いを、誰が正してあげられるのだろう。 幼女Zの顔がさらに赤みを増した。耳まで真っ赤だ。 「へえ、幼女でも照れるんだな?」 「ばっ、ここ、これは、ちがうぞ。別にそなたは関係ない!」 「俺が関係あるなんて一言も言ってないぞ?」 「う!? ち、ちが――」 実に判りやすい。これは案外、いい買い物なのかも知れないな。 197 名前: 幼女100000000円(税) 投稿日: 2008/02/07(木) 23 17 03.50 ID LD//mQAO 「さて、じゃあそろそろ帰ります」 「はい、お買い上げありがとうございます」 ニコッとお約束の店員スマイル。最後までこの調子とは……このイケメン、実は大物なのかもしれない。 「あ、そうだ」 「なんでしょう?」 「このベッドとかって、付いてくるんですかね」 「別売りです」 「……ですよね」 やっぱり大物かもしれない。 ありがとうございましたー、というお馴染みの挨拶をBGMに、幼女Zを連れて外に出る。 「お、おい。わらわはまだそなたに付いて行くとは……」 「そのわりには、ちゃんと付いて来てるじゃないか」 剃刀のようなツッコミに、幼女Zはむぅと唸って下を向く。……そもそも、俺のジャケットの裾を掴みながら言うことじゃないだろ、それ。 ちなみに、今幼女Zはオプションで付いてきたフリフリの洋服を着ている。これを連れて歩くのは相当恥ずかしいものがあるのだが、これも運命だと思って我慢することにした。 「……のう、愚民」 不意に、幼女Zが失礼極まりない呼び止め方をしてきた。 「あいたっ」 「……人を愚民呼ばわりしてはいけません」 「ぶ、ぶれーものめっ! わらわの頭をひっぱたくとは何事じゃ!?」 やれやれ、この幼女は飼い主を何だと思ってるのか。 「で、なんだ?」 「む……そなたの名はなんと申す。い、いやな、気まぐれに聞いておるだけじゃぞ!? 他意はない、他意はないのじゃぞ!?」 いやー、ほんと。 素直じゃないなあ、こいつ。 そのくせ判りやすいから、笑いを堪えるのが難しくて困る。 199 名前: 幼女100000000円(税) 投稿日: 2008/02/07(木) 23 19 26.10 ID LD//mQAO 「ん……俺か? 男だ」 「男、か。ふん、これからわらわの家臣になるからには、名ぐらいしっておかねばな」 「あほ。逆だ。俺がお前のご主人様になるんだよ」 「なんじゃと!?」 家に帰るのに、こんなに騒がしいのは久し振りだ。やっぱり、いい買い物だった、と思う。引換え券だが。 もしも運命なんてものがあったなら。おそらくこれが、俺の運命なんだと思う。 この幼女の『勘違い』を正してやることが、俺の運命なんだろう。 「着いた。ここが我が家だ」 「……どこじゃ?」 「あるじゃないか。目の前に」 もうすぐ築60年を迎えるボロアパートの家賃は一万五千円。ペットは……大丈夫だろう、多分。 「男、わらわを売る気は……」 「無い」 横でがっくりと肩を落としているのが、よく判った。 幼女Zの一生は、いま始まった。さあ、次はどんな運命になるのだろう。 終
https://w.atwiki.jp/bz666/pages/86.html
B z TV Style SONGLESS VERSION だからその手を離して 君の中で踊りたい OH! GIRL ROSY BAD COMMUNICATION となりでねむらせて BE THERE 太陽のKomachi Angel Easy Come,Easy Go! 愛しい人よGood Night... HOT FASHION LADY NAVIGATION 孤独のRunaway ALONE
https://w.atwiki.jp/k-onvip/pages/409.html
113 :タイトル未定:2009/08/04(火) 00 05 14.80 ID 4Z9SIohi0 ――ザパーン この音を聞くのは、何度目になるのだろう。 途中から回数を数えるのにも飽きて、でも他にできることもなく。 俺は無情に過ぎていく時間を恨んだ。 「……どうしてこうなった」 この台詞を言うのにも、もう飽きてきた。 状況を認識してから、何度も言い続けてきたためだろう。 「……一体どういうことなのでしょう?」 声に振り返ると、そこには金髪の美少女が立っていた。 どうやら、彼女も状況の認識を終えたらしい。 「気は済んだか?」 「はい……もう受け入れざるをえませんね」 お手上げ、というジェスチャーをしてみせる少女。 俺はそんな彼女に溜息をついてみせる。 そう。疑問を抱きながらも、理不尽を認めなくてはいけないときが あるのだ。 「意外に諦めがいいんだな」 「仕方ないじゃありませんか」 どちらからともなく、苦笑を洩らす。 もう、仕方無いのだ。どうにもならないのだ。 オーケー、はっきりと言おう。 俺たちは、無人島にいた。 129 :発端:2009/08/04(火) 00 23 58.86 ID 4Z9SIohi0 「……続きまして、次のニュースです。琴吹グループの社長である――」 ブチッ! テレビのスイッチが切られた。 「なにすんだよ、親父! 俺、ニュース見てるところなのによ!」 「ふん、琴吹の名前など聞きたくないわ!」 グビッとビールを飲み干す親父。 そんなふるまいを見て、俺は軽く舌打ちをする。 親父が琴吹グループを何で敵視しているのか? その理由は単純明快。自分たちのグループの目の上のたんこぶのような存在だからだ。 「自分のグループがトップに立てないからってそんな風にされてもなあ……」 俺は親父に聞こえないように、ひとりごちる。 トップに立つということ。それを目指すのは決して悪いことではない、はずだ。 しかし、親父のようにトップの座に固執しすぎるというのは、無しではないか。 いくらなんでもみっともない。 「……部屋に行くよ」 いまだビールをグビグビとやっている親父に声をかけ、ドアへと向かう。 「――なあ、息子よ」 ドアを開けて廊下に出ようとしたところで、ふと声をかけられた。 「なんだ?」 「……何が起きても、戸惑うなよ。とにかく考えろ」 「はあ? いきなり何を――」 しかし、親父はもう答えてはくれなかった。 133 :発端:2009/08/04(火) 00 29 42.71 ID 4Z9SIohi0 「いったいなんなんだか」 無駄に広い廊下を歩きながら、俺は溜息をつく。 親父のおかしな発言は今に始まったことじゃない。 それは重々承知だ。 しかし、それでも彼の発言の突飛さはどうにかならないものか。 「……わけわからねえ」 部屋に入って、ベッドに寝転がりながらも俺の気分は晴れなかった。 「――ピアノでも弾こうかな」 そう考えたりもしたが、やめた。 とにかく、だるい。親父の発言、琴吹グループ……全てが億劫だ。 「そう、寝ちゃお―」 言うやいなや、ベッドへとダイブ。そのままスースーと寝入ったわけだ。 140 :発端:2009/08/04(火) 00 34 36.89 ID 4Z9SIohi0 今思うと、このとき俺は騒動に巻き込まれたことになる。 そう、親父の発言、あの日の報道……全ては繋がっていたのだ。 そして、以上二つが発端だった。 しかし、その時の俺は考えるのをやめて、グッスリと眠ってしまった。 このとき、もう少し考えておけば、あんな状況にはならなかったのか? いくら考えても、堂々巡り、だ。 159 :急転:2009/08/04(火) 00 48 43.29 ID 4Z9SIohi0 その日の朝、俺はいつもどおりの時間に目を覚まし、食堂へと向かう。 「おはようございます、お坊ちゃま」 食堂に入ると、コックや執事と言った面々が俺に頭を下げてくれる。 俺はそんな彼らに挨拶を返しながら、席についた。 「どうだ? 今日の調子は」 前方にいる親父が、そう問いかけてきた。 「いつもどおりだな。良くもないし、悪くもない」 「そうかそうか。それは何より」 ククッと笑う親父。見ていて気分の良いものではない。 「なんだよ、何かあるってのか?」 しかし、親父はそういった類の質問には答えてくれなかった。 ただ、意味ありげな表情を向けてくるだけだ。 結局、わけのわからないまま朝食を終える。 (なんだってんだ……) 自室で学校の支度をしながら、妙にいらいらした。 何を考えてんだ、あの男は? 「じゃあ、行ってくるよ」 俺は見送りに来た使用人たちにそう告げた。 「行ってらっしゃいませ、お坊ちゃま!」 そう言って頭を下げてくる彼らに、いつも感動する。 俺には絶対に出来ない仕事だ。 163 :急転:2009/08/04(火) 00 54 21.94 ID 4Z9SIohi0 もはやここまでくると、どこがけいおんSSだと突っ込まれてしまいそうですね。 そんな彼らに手を振りながら、俺は門を通る。 「あーっ、気持ちいい!」 体を伸ばしながらそんなことを言った。 無駄に広い屋敷から出ると、いつもちょっとした開放感を味わえるのだ。 (やっぱり、俺は普通の学生がいい) 学校の仲間を思い浮かべてみる。 どいつも俺より財力は劣っているだろう。 しかし、各々の表情から滲み出るその充足感ときたら! (はあ……こんな立場) 正直、俺は窮屈だ。 それとも金持ちになりすぎると、誰でもこんな風に思うものなのだろうか? 170 :急転:2009/08/04(火) 00 58 37.61 ID 4Z9SIohi0 テクテクと道を歩いていく。 俺の通う学校はそう遠くない。徒歩20分、というところだろうか。 「これくらいは歩かないと、な」 ふと運転手の悲しそうな顔を思い浮かべ、俺は再び溜息をついた。 俺が学校までの送迎を遠慮しているためか、彼はいつも手持ち無沙汰、らしい。 「悪いな、こんな俺がお坊ちゃまで」 自嘲する。こういうことを考えるだけでも、自分の立場は……厄介だ。 179 :急転:2009/08/04(火) 01 06 44.62 ID 4Z9SIohi0 でも、その日。 俺は哀れな運転手に送迎を頼まなかったことを、心の底から後悔することになる。 「……近道、するか」 俺は人気の無い路地裏を通ることにした。 この道を出れば、学校は目と鼻の先なのだ。 特に躊躇せず、俺はそこを通っていった。 突如、口元に何かが当てられた。 「――ッ!」 反射的に、声をあげそうになる。 しかし、それは叶わなかった。 なにせ、グイグイと強い力で押しつけてくるのだ。 考えてみれば。 もともと機会を窺って待ち構えていた者と 油断して弛緩しきっていた者とが相手になるはずもない。 「……」 自分の意識が薄れていくのを感じる。 最後の瞬間、俺が思い浮かべたのは。 ――何が起きても、戸惑うなよ。とにかく考えろ にっくき親父の顔、だった。 189 :動転:2009/08/04(火) 01 20 28.06 ID 4Z9SIohi0 ――ザパーン、ザザ~ 「う、うう……?」 そんな音を聞いて、俺は目を覚ました。目覚めはあまりよくない。 「こ、ここは?」 起き上がり、状況を把握することにする。 「えーと、まずは周りの風景から……」 あたり一面、真っ青な海。おまけに後ろには欝蒼と茂った森。 (……) 俺は夢だと思い、再度寝た。間違ってないはずだ、うん。 191 :動転:2009/08/04(火) 01 25 15.61 ID 4Z9SIohi0 ――ツンツン (……) ――ツンツン、ツンツン 「……うわっ!」 俺は身をよじらせた。頬に感じるこの感触は一体なんだ! 「あっ、良かった。やっと起きた!」 どこか聞き心地の良い声がする。ゆっくりと、そちらの方を見た。 そこにはまるで、今まで動かなかったおもちゃがやっと動いたときのような 嬉しそうな顔をした少女がいた。 ちなみに、金髪で眉毛が太い。 200 :動転:2009/08/04(火) 01 37 08.63 ID 4Z9SIohi0 「……君は、いったい?」 「よかったー、起きなかったらどうしようかとー」 ほんわりとした声。どうやら、非常にマイペースだとお見受けした。 「とりあえず、質問に答えてほしい。君は、誰だ?」 「あっ、す、すみません。私、琴吹紬っていいます」 ふふっとほほ笑む少女――いや、琴吹。 そんな表情が堂に入っていて、どこかお嬢様っぽい。 「……あなたは?」 そう言って、まじまじとこちらを見つめてくる。 「俺は……」 そこで、一旦言葉を切る。 言っていいのか、この名前を……? 「うん?」 「俺は……」 1呼吸。そして―― 201 :動転:2009/08/04(火) 01 37 53.13 ID 4Z9SIohi0 「斎藤……それだけでいいか?」 苗字だけでいいか、という意味だ。 「うん、構わないわ……って斎藤!?」 彼女は、そこで驚いた表情を浮かべる。 「ううん、違う。どこにでもある苗字だものね……」 そして、なにやらぶつぶつと言い始めた。 (……そうだ。こんな平凡な名前のグループだから) 俺は、嬉しい。 これが奇抜な名前だったら、苗字を言っただけで大いに驚かれてしまう。 「あの、グループの!?」などと言った感じに、だ。 しかし、かの「斎藤グループ」と俺をそう簡単には結び付けられないだろう。 そう。どこにでもある苗字なのだから。 203 :動転:2009/08/04(火) 01 42 02.34 ID 4Z9SIohi0 しかし、目の前の彼女は―― (……なんでこんなに動転してるんだ?) まさか感づいたのだろうか……いや、どこにでもある名前だ。 まず俺はお坊ちゃまっぽくは見られないはずだ。 普段の立ち振る舞いとか、その他もろもろから。 なのに、いまだにあたふたとしている目の前の少女。 「なあ、いったいどうした?」 俺はついに見かねて、そう訊いてしまった。 「い、いや! 別にどうということは……!」 絶対に何かありそうな口調で、琴吹は言ってのけた。 「わ、私の知り合いに同じ苗字の人がいるから、その」 「……斎藤なんて、どこにでもいるんじゃ」 「で、でも! 雰囲気とかが、あまりにも……」 またなにやらごにょごにょとやり始めた。 これじゃ話が進展しない。 205 :動転:2009/08/04(火) 01 46 09.78 ID 4Z9SIohi0 「なあ、少し落ち着いて聞いてくれないか」 俺は琴吹に語りかけた。 「は、はい! すみません……」 彼女も動転しすぎだと感じたのだろう。しゅんとしてしまった。 「じゃ、まず一つ目。ここはどこか、見当つく?」 「えっ……ここって、普通に島じゃ?」 「うん、確かに島だ。でもさ、ただの島なのかな?」 俺の発言に首を傾ける琴吹。 「わ、わかりません……な、何を言いたいのか」 「ここは、無人島とかじゃないか?」 俺は認めたくなかった言葉を、告げた。 209 :動転:2009/08/04(火) 01 50 19.50 ID 4Z9SIohi0 「……えっ?」 一瞬、琴吹の顔が青ざめる。しかし、すぐに取り繕い 「そ、そんなわけないですよー!」 俺に言った。 「嘘だと思うなら、島を回ってみようか?」 俺はそう言って、琴吹を誘った。 ちなみに俺自身、実際に回ったわけではない。 ただ、確信していた。この気配のなさ……ただごとでは、ない。 「わ、わかりました! い、行きましょうっ!」 琴吹の声は裏返っていた。それが彼女の動転を示している。 「よし、行くか」 こうして、俺と琴吹は島を回り始めた。 218 :動転:2009/08/04(火) 02 00 22.41 ID 4Z9SIohi0 島はそこまで大きくはなかった。一周するのに、約1時間程度。 森林の中にはたくさんの樹木が生い茂っており、自然は豊かだと言える。 森林のどこから出ても浜辺に至ることから、森林は島の中心に位置していると分かった。 ただ、そんなことが分かっても―― 「動物一匹いねえな……」 収穫は無いに等しい。 「……そ、そんな」 琴吹の声も弱々しい。俺の腕にしがみつきながら、震えている。 「わかっただろう? 認めよう」 そんな彼女を見ていると、逆に俺は穏やかな気分になる。 自分よりも動揺している人を見ると、落ち着くという心理、だ。 「し、信じられません! わたし、もう一回周ります!!」 俺の腕から離れ、彼女は森林へと戻っていった。 「あんまり遠くへ行くなよ~!」 無駄と知りながらも、俺は彼女に声をかけた。まあ、動物がいないことも 確認できたし、危険なことはないだろう……たぶん。